バリエーション

近いシリアル番号帯であっても細部が微妙に異なり、ほんの100番違いであっても仕上げも、意匠も異なるものを見る。
これにより感じたことだが、いわゆる大量生産品のようにロットごとに組み立てされていたのではないのかも知れず、細かいバリエーションはシリアルナンバーからは推し量れないことも多いようだ。

便宜上、タイプ選別したのが以下の表である。
*これは更新時に変わることがあるだろう。

  接眼部 トップカバー シンクロ シャッターダイアル アクセサリーシュー ブライトフレーム スプロケット解除ボタン 無限遠ロックボタン ゴストダイアル
いわゆる初期型で、おそらく#690万番代まで
Type-1 fig:2a,3a,4a fig:1b fig:1b fig:5b参照 50mm なし あり a'/a
#700万〜#710万番代まで
Type-2 fig:1a fig:2b fig:2b fig:5b参照 50mm なし あり a/b
#710万〜おそらく最終番号帯まで混在
Type-3 fig:1a fig:2b fig:2b fig:5b参照 50mm/85mm あり なし b

 

外観上のバリエーション
ネームプレート「KIEV 5(キリル文字)」の文字の大小が一番目をひくところで、文字は黄色か退色したのかも知れないがクリーム色で、チャームポイントになっている。

バリエーションの位置

fig:afig:b

fig:a :マウントの無限遠ストッパーが省略された後期(?)タイプ。
これがないと案外不便。これは71年以降か? 
fig:b:トップカバーの「КИЕВ 5」の文字が大きい初期タイプ、この銘の彫刻部分だけでも4種類 発見。
矢印で示していないがタイマーレバーにも注目。

トップカバー・バリエーション

fig:1afig:2a

上図右、左はちょびっと位置が違うのが解るだろうか?右が初期、左が後期。

fig:3afig:4a
初期型に見られる大きい、小さいはこんな感じである。*画像合成による

このほかシンクロ位置、ゴストダイアル、シャッターダイアル形状などで初期型と後期型に分けられる。
しかし、例によって初期型と後期型のパーツを使ったハイブリッドタイプが混在するため、一口では表せないだろう。

以下は初期型、後期型を並べてある。接眼部の形状(接眼レンズも)、シャッターダイアル、タイマー、無限遠ストッパーなどに違いが。

fig:1b タイマーは旧キエフのままだ。新しいプラスチックつきノブのレバーの化粧ネジは、はめ換えが出来なかったから最初から組み込まれていたか、あとで交換されたか...、ま、こういう仕様もあるのだ。

fig:1bfig:2b

fig:3bfig:4b

fig:2b、fig:3b 無限遠ストッパーのあるなしなのだが、ちょっと角度が悪かった。見えない。機体は同じ#71の仕様で変わらない。fig:3 は85mmブライトフレームがつく。

fig:5b

アクセサリーシューにアーセナル.マークの無い初期型。今のところ#69まで確認されている。
また、フィルム位置表示も初期には無い・・・。


底板

三脚穴は小ネジになったが裏フタはキエフ-4aと同じ、完全な互換性がある。
つまりキエフ-5の幅、奥行きのサイズはキエフ4aとほぼ同じだ。

キエフ-5には専用の機構を持った底蓋がある
フィルム巻き戻しのボタンは通常のキエフ4は押していないと戻ってしまうが、キエフ-5専用らしい?ものはちょっと工夫があり、ラッチにより押しっぱなしになるのだ。これは便利。
手元に個体がないので掲載できないが他サイトでいずれ公開されるかも知れない。(2003-公開された:Link参照

ファインダーのブライトフレーム
50mmの囲みに85mmのフレームが追加されているタイプがある。
後述されるので簡単になるが、外観、シリアルナンバーでは見分けられないようだ。
実際見たわずかな数では、71年以降の各年代に混在していたので一体どういう振り分けなのか思考停止状態、生産側では何も考えられていないのだろうか・・・。


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