FED 2 Preseries
角窓、と呼んでいる人もいる
1954-1973?
manufacturered"FED Optics Factory"
in Kharkov, USSR
Film size : 35mm, 24x36
shutter / Focalplane type" B-1/25 to 1/500s.
Lens / fed(Industar-10) 50mm f3.5
body 485g /Industar 50mm f3.5lens-115g
145x78x45 (with lens)
フェトは、3とか4、5と番号が上がって行くに連れどんどん格好悪くなり、質も悪そうで、コレクターからも無視され、もうどうでも良くなって、まず、大体のコレクターが「いらねえ、こんなもの」というのが実状だ。
しかしフェト-2は不人気ながらライカマウント中、最も長大な基線長のおかげで、ぎりぎり存在を許されている。
まじめに写真をしようとする人は特に、この基線長に期待をかけてしまうのだが、ピントが良くてもいかんせんカメラの方が物足りないので、「シャッターがなあ...」ということで売られていくことも多いと聞く。
その不人気なフェト-2なかでも、かろうじて一目置いてもらえるのがこの角窓タイプだ。ところで、この角窓プレートの中はどうなっているのか?
ネジが脆そうで、1つはバカになっていたので、必要もないのに外すのは断念。少しだけ緩めてこっそり覗いてみた。
すると...
丸い対物レンズが見えた、フェトの倍くらいの大きさだろうか?おそらくネジって距離計の縦ズレを調整できるのだろう。
切り欠きのほうは角形だった。デザインの統一を図ったものの生産効率が悪いと判断されたか、はたまた格好悪いからか、キャノンに似ている方が販売的に成功を見込めると判断したのか?大量生産型では丸形のリングに換えられ、この角形プレートは却下されたわけである。
後のfed-2とは軍艦部のシャッターボタン回りの意匠に相違がある。
視度補正ファインダーは非常に便利。この視度補正の仕組みは「めがね」を前後させるタイプで、むかしケントデリカットが眼鏡を前後させて目玉を大きくして見せたものと同じ、ケントデリカット・タイプである。フェト-2はM-3ショック以降のカメラになると思うが、ブライトフレームもなく、フレーミングはしばしば曖昧であった。しかししかし、このあたりはソ連製擁護派として「必要にして十二分」と思う、一眼式ファインダーはバルナックタイプのフェト、ゾルキーに較べると数段快適。
レンズはインダスター-10、絞り表示は新しいコーティングタイプ。
ストッパーがクロームメッキのプレス板になっている。
フェト-2のマウントとボディーは段差がほとんどないので、このタイプ以外インダスター-22、50,古いタイプの10などの沈銅レンズはつかないようだ。しかし、「そういえば、フェト-2にはどんなレンズがついていたのだっけ?」と思い、ちょっとe-bayで見てみますとざっと見たところ、売られているフェト-2には標準の50mm f2.8 インダスター-26mなどリジッドのレンズがやはり多い、ジュピター-8付きも見るがKMZ製なのだろうか?。
インダスター-22付き、インダスター-10付きのシンクロ付きフェト-2などもあり、よく見るとインダスター-22付きはマウントも出っ張っているようにも見え面妖。フランジバック調整品なのだろうか?
このストッパーがクロームメッキのプレス板になっている インダスター-10は
丸窓のaやシンクロ付きのbody #190000番台までには付けられていたようだ。
フェト-2のフランジバックは本当にライカ互換なのか?という掲示板の書き込みを見たので、試しに戦前タイプとともにカメラ越しにピントルーペで覗いて確かめてみた。
コーティングの効果だろうか?もやっとした戦前レンズに較べると非常にクリアーで、清浄な大草原で深呼吸したようなすがすがしいビューが眼前に広がった。きれいなレンズは目も気分も清々する。ちゃんとライカマウントだった。
シリアルナンバーの数字列は年号を著さないようだ。fet-NKVDやエキサクタのように生産数順算式になっているだろう。
NKVDで800番台ならそれはもう嬉しいが、2じゃねぇ...。
この後のタイプ、fed-2aは対物窓は丸窓になり外観は通常のfed-2とほとんど変わらないがトップカバーにF.E.Dzerjinski のネーム入り、しかしこれだけで普通のfed-2の倍以上に値段はつり上がり、この角窓、プリシリーズははさらに上がる。
このfed-2は初期ロットなので手づくり風に造りがよい、とか言うことは全くなく全体的に粗雑と言っていい。何と較べて「粗雑」というのか?といわれると、そうさなあ、造作はこの時代の東郷堂あたりといい勝負だとおもう。でもそこはそれ魅力の1つでもあるのだ。
なにしろ裏蓋はばっくり大きく外れるのでカメラとしては格段に使いよくなった。なんのかんの言っても、使いやすいけっこうなカメラであった、食わず嫌いはいかん。
KIEV NOTE http://www.mars.dti.ne.jp/%7Ecianmore/index.htmlにはタイプ別比較がある
最終型はフェト-3のトップカバー、レバー巻き上げ。このタイプは以外と見かけないものだ。
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