1954-57- Altix V
Altissa Kamera Werke : shutter speeds : Prontar SVS 1-1/300 -B
Lens : Meyer optik gorlitz Trioplan 50mm f2.9-22 coated 3 elements, Film size : 36x24
510g

ドレスデンのカメラメーカーは相次ぐ合併、閉鎖の歴史がある。
戦後のペンタコン公社による統合、ドイツ統合でのペンタコン解体等によりブランドや経営が次々が変わった。
このあたりの経緯は複雑で、よほど東ドイツ産業史に興味がないと退屈だし
ドレスデンのカメラメーカーについては、フンメルの本を元にしたテキストが多い。
(直接フンメル本を読んだ方が孫引きのマチガイを犯さずにすむだろう)

Altixのメーカーは戦後も戦時中と同じAmca-Camera-Werkとして再スタートしているが
完全に破壊されたダメージは大きかったようでカメラの生産は出来ず
しばらくは周辺機器、サプライ製品の生産を余儀なくされた。

50年代になると一度はJENAの管轄下に統合され、国営になってしまうが
じきにAltissa-Camera-Werkとして独自に生産することが出来るようになった。
ALTIXは大半が輸出され好調だったが59年にはまた統合され
Altissa-Camera-Werkは消滅、しかしALTIX自体は60年まで生産されたようだ。

目測のカメラが使いやすいかどうか別として
必要にして最小限。
小型カメラはこうでないと。

ALTIX- IV 、ALTIX-V...レンズ交換式なの、じゃないのと
ボディーのデザインがモダンなものと何種類かある。
24X24のロボットサイズもあるようだけれど...

ALTIX V のレンズは交換できる。
プリセットタイプで
アルティックスシュテックバヨネットというスピゴットマウントだった。
Meyer-Optik Goerlitzは以下の4種。

Lidith 3,5/30
Primagon 4,5/35(前玉が大きくてステキ)
Trioplan 2,9/50
Telefogar 3,5/90(よく見る)

このカメラはCZのテッサー付きが人気だから
Meyer-Optik GoerlitzのついたALTIXは安い。
ところが、いつのまにかMeyer-Optik Goerlitzも人気になってしまい…


 

AltixはBOXカメラの進化系と思っていいんだろう
シンプルに暗箱とレンズという関係を保っているから。
最終進化系は“写ルンです”か。

Altixとは別に同じ時代にも売られたAltissa という6x6判のBOXカメラがある。
大きな一つ目ファインダーになったモデルは
China Copyで“XINFU 幸福”という傍系も残した。
“幸福”は大躍進と、続く文化大革命では知識階級の個人所有物のひとつとして
子供の紅衛兵に「文化」のために片っ端から壊され捨てられたと言う不幸なカメラであった。

このAltissa という6x6判のBOXカメラには、さらに前身になるベスト判3x4 cmの"EHO"がある。
EHOはEHOになる前ドレスデンに1927〜1928年、ボックスカメラからスタートした会社だ。
EHOは順調に事業拡大を続け、ステレオボックスカメラなど珍しいものを発売し
経営譲渡など経て次々メーカー名は変わりつつ
6×6二眼レフ"Altiflex"(1936)や"Altix"(1939)など ヒット商品を発売。
第二次大戦中もカメラ生産は続いたが
ヨーロッパでは最大規模のドレスデン大空襲で 第二次大戦中、完全に工場が破壊された。

Leica M3タイプの背蓋...。


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Last updated 19.07.200 - 3 25.10.2005