エタレッタとはチェコスロヴァキア製のカメラのことです。
しかしタイトルにした割にはチェコ製品にこだわりは無く、このコンテンツは興味の赴くまま旧東欧圏、旧ソ連、ロシア、中央ヨーロッパ のカメラ、レンズについて書き留めていったものです。当サイトは基本的に「変わった形の石を集めて見せびらかす。」と言う、大人の幼稚化を象徴するような動機でつくられています。また、あまりこの系統の本を持っていないので参照した部分はほとんどありません。このためお手持ちの資料と異なることもありましょう。このサイトの開設はちょうどebay Japanが営業し始めたころ、比較的簡単に旧東欧圏のカメラが手にはいるようになって来たときです。コンテンツはebay落札のメイルとともにどんどん増えていったので、ようするにe-bay 購買記録のようなものでした。
memo:Gif Builder、Photoshop、etc…、バナー製作ソフトがFireworksに替わり、製作時間も短くなり、管理も格段に進歩した。と思ったら、もはやフラッシュの方が軽くていいという。いたちごっこはいつまで続くのだろうか。「Old communist Bloc …何々」というサブタイトルにしたら、同じような名前がすでにあった。
工業製品が、製品として成立するための条件、たとえば需要と供給、生産効率や技巧、管理能力・・・採算性、流通の構造、などなど、単純に言うと、きちんとつくって、きちんと売る。 最低、このバランスが取れなくては工業製品として成り立たないのだなあ、という、そんなことを、いまさらに気がつかせてくれたのも想い出です。そういうバランスがあの国は違う!と言ったショックがソ連製や東欧製カメラに更なる興味を深めることになったのです。
思えば、ほんの十年前までは「世界」は二つあったのでした。
西側と東側、便宜的にそう呼ばれていた2つの世界では、それぞれ似ているのに、いや、まったく同じ姿形であるのにまったく反対の思想を持ったカメラがそれぞれの世界の基準でつくられていたように思えます。
KIEV-35というMINOX GT のコピーカメラを見たときが最初のショックでした。fedとLeicaではリアルに感じられなかったことが、はっきりと見えて来たようです。まるで鏡の国のカメラのようだ、と思いました。なるほど「鏡の国の戦争」だ。まったく同じデザインと機能、正反対にも思える値段と品質。読めそうで読めない字、ほんの少し違う数字表記…、なんとも奇妙な 。memo:KIEV-35は匂うことで有名であの独特な臭さには衝撃を受けた方も多いようですが、しかし、最初に買った黒いKIEV-35は臭くなかったのです。むしろ藁のようなイイ匂いですらあったのですが ある日突然臭くなったように思います。ロットや生産時期によるのでしょうか。これも不思議な。
それにしても、カメラを一台増やすには財布の中身(いや、クレジットの限度、もしくは預金残高というべきでしょうか)とみっちり相談したあげくの一大決心が必要なのですが、ソ連製カメラの値段は異様なほど安くて、ほんとうに何台も何台も買えてしまうので、一時的にでしたが、カメラに対する経済観念が狂ってしまいました。
さて、趣味、興味というのはうつろいやすいもので、今では興味の対象になる旧東欧圏、旧ソ連のカメラはあまりありません。
これらのカメラで撮影する事も発見があり楽しかったのですが、それ以上にこれらのカメラがつくられた社会背景など考えることも大変楽しく、今思うと有意義で楽しいものでした。ほんの一握り、まだ上っ面だけしか見てはいませんが、ソ連や東欧圏にはいわゆる高級機カメラは育たなかったようで残念でもあります。もしゼニットにニコン、キヤノンに拮抗する高級機カメラがあったら、もし、キエフ、フェドにライカに対抗できる機種があったら!しかも例によって異様に安かったら、もし、コストや品質管理を徹底追求していたら!
日本のカメラ産業は大変なことになっていたでしょうか?-なっていたでしょう。
社会主義の国是が高級機を許さなかったのか?高級機と言っても、金箔張りとか床の間に置くようなカメラではなくて、いわゆるプロユースの、精度を高めたが故に高価になった高級機のことですが、これをなぜ必要としなかったのか?これは目下、一番興味のあるところです。
35mmカメラに関しては世界に先駆けていた国のひとつですし、1950年代までは日本製カメラと較べても、さほど遜色はない発展、進化をしてたように見えますのに。
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